タトゥーや刺青を入れると生命保険に加入できないという噂を聞いたことはありますか? 実際に加入ができるかどうかは、保険会社の判断によりますが、タトゥーや刺青には加入を断られるいくつかの要因があります。
ここでは、タトゥーや刺青と生命保険への加入のリスクについてご紹介します。
モラル的な問題? 生命保険に加入ができない理由とは
タトゥーや刺青を入れていると生命保険に加入できないことがありますが、これは、各生命保険会社の判断と生命保険会社の業界団体である一般社団法人生命保険協会の方針による、モラル面でのリスク管理の一環である可能性があります。
一般社団法人生命保険協会では「行動規範」や「生命保険業界における反社会的勢力への対応指針」を策定しています。そして、その中に反社会的勢力との関係遮断の徹底などについて触れられているのです。
タトゥーや刺青というと、日本においては反社会的勢力との繋がりを示すイメージが根強くあり、判断基準のひとつとしてなり得る可能性もあります。タトゥーや刺青を入れている人の生命保険の加入を無条件で認めてしまうと、反社会的勢力との関係遮断がスムーズに進まないこともあるために、生命保険に加入できないケースが発生するのです。
医学的問題? 生命保険に加入ができない理由とは
保険会社は加入者から集めた保険料を運用するなどして、保険金を支払っています。タトゥーや刺青を入れていると、次のような健康被害やリスクがあるために、保険会社の判断によっては生命保険に加入することができないこともあります。
針による血液感染の恐れ
施術者による針の使い回しや設備管理の不備によって血液を媒体としたC型肝炎やB型肝炎、HIVに感染する恐れがあります。
インクに含まれる有害物質による健康被害の恐れ
タトゥーや刺青で使われるインクの中には、重金属が使われておりアレルギー性皮膚炎やぜん息を引き起こす可能性のあるものも含まれています。
MRI検査を受けられない可能性があるリスク
タトゥーや刺青を入れているとインクに含まれる金属が磁場を乱すことでMRI検査を受けられない可能性があります。MRI検査は、脳梗塞などの早期発見に役立つ検査でもあるために、このリスクをどのように捉えるかは生命保険会社によって判断が分かれるようです。
タトゥーや刺青を除去! 生命保険は加入できる?
生命保険への加入が危ぶまれるタトゥーや刺青ですが、これらを除去した場合、どのような影響があるのでしょうか。
タトゥーや刺青が消えることにより、モラル面でのリスクやMRI検査を受けられない可能性のリスクを軽減することができる場合もあります。
ただし、実際に生命保険に加入できるかどうかは、病歴や加入時における健康状態にも左右されることから、ケーズバイケースとなるでしょう。
タトゥーや刺青を入れることは、生命保険に加入できないリスクを負うことになります。また、既に入れている人が加入を検討するのであれば、同時にタトゥーや刺青の除去を検討すると良いでしょう。