タトゥーや刺青は一度入れてしまうと自然に消えることがないので、消すためにはクリニックで除去することになります。除去には、いくつかの方法がありますが、どの方法を選択するかによって、痛みの感じ方も異なります。
ここでは、タトゥーや刺青の除去方法と痛みについてご紹介します。
クリニックで行うタトゥーや刺青の除去方法
タトゥーや刺青を消すための除去方法には主に次の4つがあります。除去方法は、タトゥーや刺青に使われている色や大きさなどによって選択することになります。
レーザー治療
レーザーを照射することで、タトゥーや刺青の元となる色素を破壊します。治療を重ねるごとにタトゥーや刺青の色が薄くなります。
切除術
タトゥーや刺青が入っている部分の皮膚を切り取り、周りの皮膚を伸ばして縫い合わせる方法です。
削皮術
タトゥーや刺青が入っている皮膚を削り取る方法です。
皮膚移植
タトゥーや刺青が入っている部分の皮膚を切り取り、別の場所から採取した自分の皮膚を移植します。
心配無要? 治療中の痛みの大きさ
レーザー治療
レーザーは、麻酔をしなくても我慢できる程度の痛みですが、必要に応じて感覚を麻痺させるための冷却を行ったり、麻酔成分の入ったクリームを塗布したりしてから、レーザーを照射します。
レーザーは、黒色に良く反応するため、色の付いている部分より黒色の部分の方が強い痛みを感じます。
レーザー照射以外の治療
タトゥーや刺青が入っている部分を切り取ったり、削ったりする治療の前には、必ず麻酔を行います。このため、治療中に痛みを感じることはありませんが、局所麻酔においては、切除する部分やその周囲に何度も注射針を刺すために、麻酔が効き始めるまでの間は我慢が必要です。
痛みを感じる期間と施術終了後の痛みの大きさ
施術後の痛みは、患部の状態によっても異なり個人差がありますが、一般的な目安は次のようになっています。
レーザー治療
施術直後からヒリヒリとした痛みを感じます。徐々に痛みは引きますが、レーザーの出力が高かった場合には、しばらく時間が経ってから水ぶくれができることもあります。水ぶくれは自然に治るまで待ちますが、この期間は痛みが継続することがあります。
切除術
麻酔が切れてから、ズキズキとした痛みがあります。多くの場合、鎮痛薬を必要とするくらいの痛みは2日程度で引きますが、抜糸までの間、軽度の痛みを感じることもあります。
削皮術
施術には出血を伴うこともあり痛みも感じますが、鎮痛薬を必要とするほどの我慢できない痛みではありません。ただし、傷が回復するまでに長い時間を要するために、軽度の痛みが継続することもあります。
皮膚移植
皮膚を採取した部位において、施術後1週間程度はヒリヒリと痛むことがありますが、タトゥーや刺青が入っていた部分については、大きな痛みはありません。
タトゥーや刺青を除去するには、ある程度の痛みが伴いますが、一時的なものであり、薬によってもコントロールができるために、除去を怖がる必要はありません。痛みに弱い人は麻酔や鎮静薬の使用についてあらかじめ医師に相談すると良いでしょう。